2007-01-01から1年間の記事一覧

本質のプラトニズム

プラトンのイデア論における本質とは、実在する、普遍的な、本質そのものだ。ただ、彼の論の深まりによってその本質の住処は変わるんだ。まず『饗宴』。ここでの美のイデアを把握するのは鑑賞的直観だ。つまり深層意識下といってもよい。ところが、『ソピス…

意識の戯れ(1)

ひとの意識が面妖なものであるのは、その深層意識からふとした心象(イマージュ)の表出が起こったりすることに、その一因がありそうだ。少なくとも、精神分析学派の祖、とのちに呼ばれるフロイトはそう考えた。でも、ちょっと考えればわかるように、表層意…

存在そのものへ!

言語とは、音声が奏でる記号体系にほかならなくて、その指示対象を明確化すること、なにがしかの意味をもってはじめて機能する、つまり問いとそのこたえ、これらが牽連性をもったとき、会話がなりたつ、一般的あるいは表層的には。言語は存在の家だっていっ…